JSDI 認定NPO法人 日本脊柱変形協会 JSDI 認定NPO法人 日本脊柱変形協会

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教えて先生!専門家に聞くそくわん症 教えて先生!専門家に聞くそくわん症

患者さんからいただいたご質問に、
NPO法人 日本脊柱変形協会(JSDI)所属の
専門医の先生方にお答えいただきました。
質問者:Aさん
(特発性側弯症・40 代女性・コブ角50 度・腰痛・背部痛があり手術を検討中)
Q.手術をしない場合、年齢を重ねるにつれてどんな症状が起こりますか?
A.
若年の側弯症患者さんでは痛みで困ることはまれですが、中年から高齢の側弯症患者さんでは、変形や椎間板障害のため、強い腰背部痛に悩まされることがあります。また、程度が強い側弯の場合には年齢とともに進行することがあり、美容的な外見上の問題も重要です。側弯が高度になると、肺機能低下にもつながります。
Q.手術をした場合の後遺症としてどんなものがありますか?(軽いものも含めて)
A.
側弯症手術の重要な合併症として、感染、神経合併症、出血、内蔵合併症などがあり、さまざまな合併症に対する防止策がとられています。手術方法や年齢、患者さんの全身状態によってその内容や頻度が異なります。思春期特発性側弯症手術では、術後半年から一年程度経過すると、活動の制限はほとんどなく術前とほぼ同じ活動やスポーツを行うことが可能です。中年から高齢では、術後に活動の制限が必要となることがあり、患者さんの状況によって異なるため主治医にお尋ねください。
Q.病院を選ぶときのポイントは?
A.
すべての整形外科医が側弯症を治療しているわけではないので、かかりつけ医と相談して側弯症の治療を行っている病院を受診してください。日本側彎症学会のHP 中の医療機関一覧も参考にしてください。

お答えいただいたのは…

小谷 俊明 先生

聖隷佐倉市民病院 (千葉県)

整形外科

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質問者:Bさん
(先天性側弯症・小2男児・VEPTER治療中)
Q. VEPTER2が認可されたそうですが、 VEPTERとどう違うのですか?
またどういった人が対象になりますか?
A.
2 (ツー) と聞くといかにも良いものに聞こえますね。もちろん2(ツー) ですから、VEPTERよりも設計が新しいので改良点が多くあります。
基本的な改良点は、肋骨をとらえる部分が多様になったことです。VEPTERでは肋骨を一つのクレイドルというリング状のもので包んで把持していましたが、VEPTER2 ではクレイドルを2 個並べてつけたり、ひとつのVEPTERの棒から横に手を出してクレイドルをつけたりと多彩にアレンジできます。つまり肋骨を把持する力が強くなったと言えます。
image image VEPTER
image image VEPTER2
VEPTERとVEPTER2、違いが分かりますでしょうか?基本的な構造は変わりません。VEPTER2の方が可動部が多くなっています。しかしその分だけ、少し厚みが増しています。(写真では分かりにくいですね)
ただし、色々なアダプター接続ができるようになった分だけインプラントのボリュームが大きくなり、小さく痩せたお子さんでは皮膚の下に出っ張ってしまう傾向にあります。このようなお子さんには従来のVEPTERの方が良いかもしれません。
また肋骨を把持する機能は改良されていても、椎弓(背骨)や腸骨(骨盤)に接続する部分には改良があまりなされていません。これらの部分の設置が問題となっているケースでは利点が少ないように思います。つまりVEPTER2 が必ずしもVEPTERよりも優れたインプラントであるという事ではありません。双方ともに利点も弱点もあります。
我々は手術の際にはVEPTER、VEPTER2ともに用意して、その子の体格、胸郭、脊柱の状態に合ったVEPTERを選択し使用します。大切な事は、インプラントの特徴を理解して選択することだと思います。

お答えいただいたのは…

辻 太一先生

国家公務員共済組合連合会
名城病院 (愛知県)

整形外科

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